昭和10年丸ノ内地盤沈下に關する二、三の資料を、昭和11年本所、深川の地盤の地盤沈下に關する二、三資料を、昭和12年丸ノ内の地盤沈下に關する研究を報告したが、その後沈下原因考究の目的を以て、沈下の状況を詳細に知るために、毎日の沈下量を測定することを企圖して、その装置を考慮し、之を實施して、1ヶ年に渉り日々の沈下量を測定した。また私の謂ふ所の「第2地下水々位」を測定する可き水位計を設備し測定した、その結果の報告である。 而して1ヶ年の沈下量48.5mm,夏季に於て沈下最も大、而して地下水々位との關係は、地下水々位が低くなる時、沈下増大することを知り得た。即ち私が沈下の第2原因を第2地下水の下降に置いた事の證明は出來た理である。尚、丸ビル前に於ても同様の沈下測定を實施したがそれも附記した。