日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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日本における仏教諸宗派の分布—先行研究を手がかりとして
小田 匡保
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p. 109

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抄録

日本国内の仏教の分布については、望月(1930)、藤井ほか(1963)、藤井(1963)、北村(1994)の先行研究がある。従来の研究をいくつかの観点から整理すると、資料の面では、戦前の府県別·宗派別統計がまだ手をつけられていない。分布の指標としては寺院数がよく使われるが、信者数との間で分布の傾向がどのように異なるかも興味をひかれる。得られた都道府県別データの分析方法については、藤井ほか(1963)の作成した宗派による日本の地域区分図が意義あるものと考える。本発表では特に藤井ほか(1963)を念頭におき、その区分図の修正と、それとの比較の意味で明治期の宗派による地域区分図を作成する。その結果、不変とも予想される諸宗派の分布にいくつかの変化があることが読み取れる。

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