抄録
全長数百メートル, 幅数メートルから数十メートルの広がりを持ち, 山地斜面に分布する岩塊堆積物を岩塊流と呼ぶことがある. 古峰ヶ原高原の斜面にも同様の岩塊堆積物が分布しているが, その中で分布の規模や平面形が, これまで報告されたものとは明らかに異なる例が見出された. 本発表は, この岩塊堆積物の平面形および縦·横断形について報告し, その成因について考察する. 調査地は, 横根山山頂から南に延びる尾根に接する斜面である. 地質および岩塊堆積物を構成する岩塊は, 花崗閃緑岩である. 岩塊堆積物は杓子状に谷の中に分布している. 下端部は埋没している部分があり不明瞭である. 上端には, 長さ数mの小崖がみられ, 複数重なって階段状を呈する. 周囲の浅い小さな谷では2001年9月の調査で, 谷頭部に湧水が見られた.