抄録
本研究の目的は, ヴィシェグラード諸国住民によるオーストリアへの宿泊を伴った旅行の地域的特徴を明らかにすることである。ヴィシェグラード諸国からオーストリアへの宿泊数は1989年の東欧改革以後急激に増加した。宿泊客の目的地は, 社会主義時代にはその大半が都市であったが, 近年では, オーストリア中央部から西部にかけてのアルプス空間が主要な目的地になった。こうした地域でのスキー観光を目的とした旅行が大半を占めるようになった。こうした観光形態の変化は, 1つにはヴィシェグラード諸国住民によるレクリエーション活動の活発化·多様化に基づく。さらには, オーストリア側が積極的に市場開拓·誘客を行ってきたことも大きく影響していると考えられる。