抄録
歯科合着用セメント材料の金属に対する接着性は, 歯冠修復物の予後や適用範囲を決定する上で重要な問題である. 現在まで, 金属に対するセメント材料の接着性を向上させるため, 種々の金属表面処理方法が試みられてきた. 著者らは, 低温プラズマ処理を用いた表面処理方法が, チタンや金銀パラジウム合金とレジンセメントの接着性向上に有効であることを報告してきた1-3). 本研究では, 2種類のプラズマ発生装置を用いて, 小児歯科領域で頻用されている銀合金に対して表面処理を施し、低温プラズマ処理条件がレジンセメントに及ぼす影響について検討した.
以上の結果から、歯科用銀合金に対する低温プラズマ処理は、ごく短時間の表面処理時間でレジンセメントの接着性向上に大きく寄与することが認められた. また, プラズマ発生に用いるガスには, 大気よりアルゴンのような原子重量の大きな不活性ガスを用いる方が, 接着性に及ぼす表面処理効果の影響が大きいことが認められた.