抄録
地上の卓越風向が夏と冬で逆転するという意味での季節風の分布を現代のデータで見る。NCEP再解析第2版の、15年間、毎日4回、全球192×94の格子点の予報モデル最下層の風を用いた。季節風の条件は、6-8月と12-2月のベクトル平均風のなす角が120度以上、ベクトル平均風速の2乗と風速の2乗の平均との比が少なくとも一方の季節に0.25以上とした。熱帯では、西アフリカから南アジア·西太平洋、インドネシアからオーストラリア北部のモンスーン地帯のほか、東太平洋の熱帯収束帯と、アンデス山脈の東側に幅の狭い季節風域がある。緯度30度付近では、夏に東風となる風向の交代があるが、海上の大部分では定常性が低く、季節風域は東アジアなど一部に限られる。