日本地理学会発表要旨集
2003年度日本地理学会秋季学術大会
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パーソントリップからみた金沢都市圏の空間構造変容
*伊藤 悟
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p. 114

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抄録
 本研究は金沢都市圏の空間構造変容を、近年の社会構造変容、とりわけ人口の高齢化や女性の社会進出を踏まえながら考察することを目的とする。 研究対象地域とした金沢都市圏は、金沢市を中心として2市4町からなる範囲であり、その国勢調査人口は1975年51.0万人、1985年58.6万人、1995年63.7万人、そして2000年が65.0万人である。同都市圏に関わるパーソントリップ調査は、1974年を初めに1984年、1995年と過去3度実施されており、それらの結果を本研究では基本的な資料とした。 ちなみに、金沢都市圏において65歳以上の高齢者の割合は、1975年7.7%、1985年9.9%、1995年13.2%であり、同都市圏においても高齢化が着実に進行している。また女性の就業率もそれぞれ37.2%、39.0%、43.2%と、全国平均(それぞれ34.7%、36.8%、40.0%)を常に上回りながら増加する傾向にある。 このような同都市圏の社会構造変容は、パーソントリップの移動目的別・手段別構成率にもうかがうことができ、例えば女性による自動車の通勤トリップ拡大は顕著である。そこで、本研究では、高齢者、女性および全体の各時間断面に関わるOD行列を、現状で独自集計の可能な1984年と1995年のパーソントリップ調査結果から作成し、そこから描き出される空間構造を比較・検討することを試みたが、それらについては口頭発表時に詳しく報告したい。〔付記〕本研究は平成14・15年度日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)(1)「21世紀の社会経済情勢下における我が国大都市圏の空間構造」(研究代表者:富田和暁、課題番号14380027)による研究成果である。
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© 2003 公益社団法人 日本地理学会
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