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従来から、斜面崩壊の多くの素因の一つである遷急線からの距離を使って斜面崩壊が発生する可能性を予測する研究が行われてきた。しかし、遷急線からの距離をどのようにして計算するかを詳細に述べた研究例はほとんど無い。本研究では、注目点よりも斜面の上方にある遷急線を考慮して、遷急線からの平面距離を計算する手法を提案する。新たな測量技術である航空レーザ測量によって、詳細な等高線図と高密度なDEMを計測することが可能になってきたため、等高線図から詳細に遷急線を判読し、DEMから斜面上方にある遷急線を効率的に探索できるようになった。将来、航空レーザ測量データを使った斜面崩壊の予測に関する研究が進むと考えられる。本研究の提案手法によって、遷急線からの距離がより説得力のある変数として改善されることから、本研究の手法は、今後の斜面崩壊の可能性に関する研究に貢献する。