抄録
近年、訪日外国人旅行者数は増加し、また、日本政府も2003年から積極的に外国人観光客の誘致を進め始めた。国内の目的地に関するデータが少ないが、国際観光振興会の報告によると、来訪外客の目的地は東京が56.5%、大阪25.2%、京都15.8%、神奈川15.6%などで、首都圏、関西、名古屋の都市圏に集中している。その結果、在日外国人も含め、外国人旅行者は全国にみかけるものの、国際観光に積極的に対応するほどその数が多い地方の観光地は限られている。この発表では、「世界遺産」という国際ブランドを持っている広島県宮島町を事例に、地方における国際観光への対応を検討する。