日本地理学会発表要旨集
2005年度日本地理学会春季学術大会
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海の中道における1947年以降の地形変化
*川田 佳明黒木 貴一
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p. 9

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抄録
砂丘形成に関して、古土壌に着目し砂丘形成期の解明を行ったもの(豊島・赤木,1965;遠藤,1969など)から、砂丘形成の原因解明を試みたもの(藤,1975;竹部・成瀬,1998など)へと研究が移り変わってきた。そのため、環境保全を視野に入れたごく最近の地形変化に関しては、まだ十分に議論されていない。福岡市には九州有数の観光地である海の中道がある。下山ほか(1989)によれば、海の中道の砂丘は、鬼界アカホヤ火山灰(K-Ah)以降に堆積した海の中道砂層(新砂丘砂層)と、阿蘇4火砕流(Aso-4pfl)や阿多火山灰(Ata)を介在させる奈多砂層(古砂丘砂層)に区分されている。この砂丘の北岸の一部では、海岸侵食が盛んで海食崖の発達が著しく、また基幹道路やJR線等のある西部では飛砂が顕著で、その防止策が施されている。そこでこのような環境問題を解決するために、海の中道の地形変化の実態とその原因を検討した。
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© 2005 公益社団法人 日本地理学会
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