抄録
人文地理学会・歴史地理研究部会と情報処理学会・人文科学とコンピュータ研究会は,デジタル地名辞書,時空間分析システム,古地図の蓄積・分析,歴史地理(人口),歴史地理(集落)の5セッションからなる「Historical GISの地平」シンポジウムを2009年7月25・26日に帝塚山大学で共催した。シンポジウムを通じて、HGISが歴史地理学に必要な研究法として浸透するには,次の4点が最重要であることが判明した。1.HGISを用いて,新たな地域像,民衆像,歴史像を提案する。2.HGISを用いて,魅力ある研究成果を蓄積・公開・発信する。3.web環境に対応する時空間分析が可能な4DGISアーキテクチャーを開発する。4.アドレス・マッチング機能を持つデジタル地名辞書を構築する。