日本地理学会発表要旨集
2011年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: S1302
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世界のジオパーク活動の現状
*渡辺 真人
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抄録
ジオパークはユネスコが支援する世界ジオパークネットワーク(GGN)によって推進されている。GGNは世界各地のジオパークの集まりであり、運営は世界各地のジオパークに関わる人たちによって行われているボトムアップの組織である。GGNに加盟するには審査を受ける必要があり、現在25ヶ国77ヶ所のGGN加盟を認められた世界ジオパークがある。 ユネスコのガイドラインによれば、GGNに加盟を認められるジオパークは、geoheritageの保全、教育、ジオツーリズムを通じた地域の持続的発展を目的とし、地方自治体が支援し地域の企業・各種団体・住民が参画する運営組織により推進される活動である。火山・地震に関わる見どころを多く持つ日本のジオパークがGGNに参加することにより、GGNの活動に「防災教育」という側面が加わった。
 日本国内のジオパーク活動を推進しているのが、日本ジオパークネットワーク (JGN)である。JGNは2009年に設立され、現在14地域が日本ジオパーク委員会(JGC)の審査により認定を受けた日本ジオパークである。日本では、ジオパークは市民・児童向けの地学教育の新たな枠組みとして、また地域資源を「ジオ」という切り口で新たに総合的に編集し直して観光資源としてアピールする手段として、研究者と地方行政担当者の注目を集めている。JGC, JGNはGGNの支援の下に運営されており、日本国内ではJGN加盟地域がジオパークを名乗ることが認められている。JGCはJGNに加盟しジオパークを名乗ることを希望する地域の申請を年に一度受け付け、公開プレゼンテーションと現地審査に基づいて加盟の可否を判断する。また、GGN加盟を希望する地域についても同様に審査を行い、GGN申請が可能なレベルに達していると判断したばあい、GGNへの申請を認め、GGNに推薦する。
 JGNは日本各地のジオパークに取り組む地域の情報交換の中心になりつつある。JGNを通じて各種パンフレットやガイドブックの交換など情報交換が行われ、ジオパーク運営者、ジオガイドさらには住民が相互に交流することによりノウハウが共有され、よりよいジオツーリズムの構築につながっている。JGNとGGNは今後もgeoheritageを軸とした保全・教育・地域振興のための人的交流のハブとして、大きな役割を果たしていくことが期待される。
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© 2011 公益社団法人 日本地理学会
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