国土交通大学校測量部におけるGIS研修の参加状況は、定員割れの状況が続いている。しかしながら、参加した研修員へのアンケート調査では満足度が高く、研修内容よりは研修の存在が地方自治体に十分知られていないことが大きいように思われる。毎回色々なGIS研修に参加する自治体もあり、リピーターも多いのも特徴である。GIS研修への参加者を増やし、多くの地方自治体から参加してもらうことを目標にして、各地方自治体のGISの普及状況の実態を知るべく、先駆的自治体、GIS研修に講師としてきている自治体職員、リピーターが多い自治体などを対象に、全国行脚しヒアリング調査を実施しているところである。また、国土交通行政に関連した職員に限定されず、消防、警察、林野、環境（最近は福島の除染に携わる職員の参加が多い）、企画調整など、他省庁の所管事項に関連した職員の参加も多いのが特徴である。他省庁でも様々な研修機関が存在しているが、そのような機関でどのようなGISの研修が行われているのかという情報も重要であり、主要な研修機関でのヒアリングも行っている。本発表では、これらの調査結果の概要を報告し、演者なりに考察したことを発表したい。
