研究の背景と目的 大都市内部の都市観光地は、都市住民という巨大市場を背景に、その需要に対応することで安定した観光地経営の基盤を築いてきた。しかし、都市開発、競合地域の成長、住民の世帯交代や人口移動、流行、国際化による外国人の流入などの諸要因による都市構造の変化に伴い、都市観光地としての様相や求められる魅力が刻々と変化し、様々な課題が浮上しているのもまた事実である。本研究は東京都の上野地域を事例に、都市観光地における観光地経営の現状と課題を明らかにし、今後の上野地域の再構築の方向性を検討することを目的とする。