主催: 公益社団法人 日本地理学会
会議名: 2019年度日本地理学会秋季学術大会
開催日: 2019/09/21 - 2019/09/23
地域に必要な防災ニーズを収集・認識することは非常に重要なことであるが、これまでは研究者主体の状況であったため、地域のニーズをあまり意識しない研究成果の展開というパターンが多かった。そのようななか、2016年に防災科研内に「気象災害軽減イノベーションセンター」が設置され、気象災害軽減に関わる研究、人材、情報、技術の中核拠点(ハブ)として活動している。センターの特徴として、研究開発部門と研究推進部門を設定して活動を進めており、ニーズ主導で観測、モデル化、ユーザーシステム化の3つの技術を連携させた「研究と人材の中核拠点」の構築を進めている。
さらに「共に創る」をコンセプトに、セミナー、シンポジウムの開催、ワーキンググループ等の活動を行っており、その一環として2018高専機構・防災科研協働コンテスト「地域防災力向上チャレンジ」を実施した。
コンテストの開催により多種多様な地域課題とともに、様々なユニークなアイデアが発表された。これらの中には、コンテスト終了後に、次のステップ(共同研究、報道への取り上げから地元での研究推進)に入った取り組みも複数みられる。本コンテストは、様々な専門分野を持つあらゆる方面からアイデアが集結し、高専機構の研究力をアピールするとともに、今後の活動に向けて、大変実りのある有意義なものとなった。地域課題のニーズを探るとともに、地域防災拠点となる全国の高専との連携を作ることができることから、今後も継続したい取り組みである。なお、コンテストのスケジュールや研究者、事務職員の取り組みについては当日報告する。