主催: 公益社団法人 日本地理学会
会議名: 2020年度日本地理学会春季学術大会
開催日: 2020/03/27 - 2020/03/29
空間的相互作用モデルは地域間のつながりを予測・説明するモデルであり、古典的に重力モデルと介在機会モデルに大別される。重力モデルが多用されてきたが、近年Simini et al. (2012)によるパラメターフリーな介在機会モデルである放射モデルの登場によって介在機会モデルに改めて注目が集まっている。放射モデルは移動者の着地選択過程を、距離を基準として発地から近い順に着地となり得る地域を探索・評価し、移動者が発地よりも満足できる地域を見つけた場合に探索を終え着地とすると仮定している。しかし、この過程を操作化すると、探索の順序を決める距離によって結果が大きく左右される。本研究ではこの課題を克服するために、意思決定過程の順序を決める距離の曖昧さを考慮した介在機会を放射モデルの枠組みに基づいて新たに定式化し、これを評価した。