日本補綴歯科学会誌
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◆企画:誌上ディベート『米国型 vs. スカンジナビア型』
補綴歯科治療における歯周病学的配慮
─中等度歯周病患者に対する治療結果の長期安定をめざして─
松井 徳雄
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2018 年 10 巻 2 号 p. 144-150

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抄録

 歯科治療すべての目標は,良好な口腔状態を長期的に維持し,機能させることと考える.しかし成人患者の多くは,歯周病に罹患し,咬合状態も不安定なことも多く,その対応に苦慮することも少なくない.このような状況で補綴治療を余儀なくされる場合,治療結果の長期的予後を望むことは簡単ではなく,深い歯周ポケットや骨欠損などの歯周病変の改善や歯の位置を是正する矯正治療など一口腔一単位視点の総合治療が求められる.またインプラントと天然歯が共存する場合は,特に注意を要する.

 今回は,中等度歯周病患者に対する補綴治療における私が考える北米型歯周病学的配慮について考察する.

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© 2018 公益社団法人日本補綴歯科学会
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