2018 年 10 巻 3 号 p. 224-229
クラウンブリッジにおけるデジタルデンティストリーの活用は増加し続けている.現代のクラウンブリッジ製作には主に間接法が用いられているが,その最初のステップである印象採得から装置の設計・製作まで,ほぼすべての工程のデジタル化が可能となっている.また,検査・診断においてもデジタル技術が利用されてきており,その活用領域は無限の広がりを感じさせている.しかしながら一方では,新しい技術を使いこなせず,CAD/CAM冠の脱落などに代表されるトラブル報告も多くなってきている.これは従来の歯科精密鋳造法で製作された歯冠補綴装置と異なった製作方法や材料が使用されていることに起因され,それぞれの作業工程に適切な配慮が必要となる.