2019 年 11 巻 1 号 p. 20-25
種々異なる義歯装着後の口腔内ですが,大切なのは義歯の安定と残存歯の保全と咬合のバランスが義歯装着当初を維持し続けるように口腔内の管理を行う事です.義歯の支持力,咀嚼に対する把持力そして義歯全体としての維持力のバランス,さらに,患者さんの義歯に対する要求度の違い,患者さんと歯科医師の人間関係等,種々の関係が相乗的に義歯の術後経過に影響を与えます.つまり,これら種々の関係に統合した補綴歯科治療が患者さんの生涯の伴侶として望まれます.そして,どのような治療を行うにしても種々のバランスを考えた口腔内管理が必要不可欠です.