2019 年 11 巻 3 号 p. 255-258
症例の概要:本症例は73歳の上下顎無歯顎の女性で,咀嚼時疼痛を主訴として来院した.水平的顎位の設定の不正による咀嚼障害と診断し,適切な水平的顎位を設定した上下顎全部床義歯を新製することにより咀嚼障害の改善を図った.
考察:旧義歯の水平的顎位の設定が不正であり,その結果義歯の動揺および咀嚼障害が生じていた.適切な水平的顎位が設定された新義歯を製作したことで良好な経過が得られたと考えられる.
結論:水平的顎位が不正であった本症例において,ゴシックアーチ描記は適切な水平的顎位が設定されているか確認するために有用であった.