2020 年 12 巻 1 号 p. 23-28
インプラント支持を活用したパーシャルデンチャー(以下,IRPDと称す)は,咬合の保持と義歯の高い安定性の確保に有効である.少数本のインプラントをシンメトリーに埋入することにより,歯列内の支持配置を大幅に改善できるため,咀嚼や装着感の向上が認められるだけでなく,顎堤吸収を予防し,長期的に良好な予後に寄与することが期待できる.特にすれ違い咬合には,IRPDが最良の治療手段となり得る.
本稿ではIRPDをインプラント支台パーシャルデンチャーの総称として提案させていただき,実際のIRPDの失敗例と成功例を供覧しながら,現状におけるインプラント支持の効果的な利用法と義歯設計の実際,臨床上の注意点について概説する.