2020 年 12 巻 4 号 p. 352-355
症例の概要:患者は47歳の女性で,前歯部の審美障害を主訴に来院した.問題点として前歯部に歯冠補綴装置の不適合,歯の転位および変色などが挙げられた.
考察:審美障害の原因が複数混在しており,歯冠補綴装置による審美障害の改善にとどまらず,周辺の歯に認めたさまざまな問題点に対しそれぞれ適切に補綴前処置を行うことで,前歯部全体の審美性改善という患者が満足する結果が得られたと考えられる.
結論:審美性改善においてその原因一つ一つを正確に診断し,それぞれ適切に処置を行うことで,患者満足度の高い補綴治療が可能である.