日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
下顎両側遊離端欠損に対してインプラントを用いて咬合支持を回復した症例
櫻井 泰輔
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2021 年 13 巻 3 号 p. 253-256

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抄録

症例の概要:59歳の女性.義歯の不適合と複数の補綴装置の脱離による咀嚼困難,審美不良を主訴に来院.咬合支持喪失による低位咬合も認めた.治療用義歯を用い咬合挙上を行い,下顎位の安定を確認後,インプラントによる補綴歯科治療を行った.

考察:本症例では,治療用義歯を用い可逆的に安全に咬合挙上を行い,咬合支持を回復したことにより,低位咬合状態が改善され,安定した術後経過を得ることができたと考えられる.

結論:治療用義歯を用いた咬合挙上およびインプラント補綴による咬合支持によって,咀嚼障害および審美障害を改善することができた.

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© 2021 公益社団法人日本補綴歯科学会
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