2022 年 14 巻 1 号 p. 25-30
欠損歯数や欠損様式,支台歯や対合歯の状態だけでなく,歯周疾患罹患度や咬合力に加え,患者の要望やバックグラウンドなどさまざまな要因が最終補綴装置の決定に関与するため,固定性補綴と可撤性補綴の選択に苦慮することは多い.補綴は予後が最も重要であり,短期経過では治療の良否は判断できないことから,長期経過を振り返ってこそ正当な補綴治療の評価が行える.
そこで,本稿では全顎におよぶ大型の補綴装置を対象として,ブリッジとパーシャルデンチャーの選択について再考する.固定性補綴と可撤性補綴の選択基準に加え,10 〜20年後の口腔内環境と補綴装置に影響を及ぼした因子を術後経過から推察する.