2022 年 14 巻 1 号 p. 69-72
症例の概要:患者は71歳女性.転倒にて前歯部歯根破折が生じ,審美不良と咀嚼困難を主訴に来院.初診科にて 71|12567 即時義歯を装着したが全顎的な補綴歯科治療が必要と判断され,補綴科へ依頼された.咬合支持は左側の上下顎小臼歯のみであり,前歯部のデンチャースペースの減少を認め解剖学的に咬合高径が低下して いた.咬合挙上と全顎的補綴歯科治療を行うことで咀嚼機能の回復と審美性の改善を図った.
考察:下顎安静位を参考に咬合挙上した補綴装置の製作を行ったことにより咬合支持が回復し咀嚼能力が向上した.さらに,アタッチメントを利用した設計による審美性の向上を認められた.
結論:全顎的補綴歯科治療を行ったことにより患者のQOLが向上し,良好な結果が得られた.