2022 年 14 巻 1 号 p. 65-68
症例の概要:患者は85歳の女性.残存歯は上顎左側犬歯のみであった.下顎に高度な顎堤吸収が認められ,床形態・咬合高径ともに不適切な義歯を使用していた.下顎義歯の破損を修理し,その複製義歯を治療用義歯として義歯床形態と咬合高径を修正し,それに患者が順応できることを確認した後に最終義歯を製作した.
考察:複製義歯を用いて形態修正・咬合挙上に順応できることを確認した後に,その形態を基に最終義歯を製作したところ,患者は新しく付与された形態や高径に問題なく使用することができた.
結論:床形態や高径の変更が大きく,補綴的前処置が必要な場合,治療用義歯として複製義歯を用いることは有用であった