日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
顎義歯製作と栄養指導を行った下顎区域切除・顎骨非再建症例
森 隆浩
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2022 年 14 巻 1 号 p. 81-84

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抄録

症例の概要:患者は72歳男性,初診5年前右側下顎歯肉癌治療を目的とする下顎区域切除後から食事が困難であることを主訴に来院した.顎骨は再建されず,下顎骨は右側へ偏位し,左側の咬合接触は喪失していた.下顎を左側に誘導するパラタルランプを付与した上顎義歯および下顎義歯を製作するとともに,栄養補助食品を摂取するよう指導した.義歯装着後,患者の食事時間は短縮し,体重および最大舌圧は増加した.

考察:補綴装置による十分な咀嚼機能の回復が困難な患者に対しては,栄養状態の管理が重要と考える.

結論:顎義歯の製作と栄養指導は,咀嚼機能の維持および栄養状態の改善に有効であった.

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© 2022 公益社団法人日本補綴歯科学会
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