2022 年 14 巻 1 号 p. 77-80
症例の概要:患者は初診時52歳の女性.2010年10月に咀嚼困難を主訴に来院した.下顎両側臼歯欠損による咀嚼障害と診断し,臼歯欠損部の歯列回復と過蓋咬合および低位咬合の改善を目的に,スプリント型の治療用義歯を装着した.機能的な問題がないことを確認し,下顎臼歯部へのインプラント治療と全顎的に歯冠補綴治療を行った.
考察:治療希望を踏まえた咬合挙上による段階的な治療計画によって,咀嚼機能の改善と維持に努め,患者の高い満足度を得ることができた.
結論:過蓋咬合で下顎両側臼歯が欠損し,補綴空隙が不足している患者に対し,インプラント補綴と歯冠補綴を用いて咬合再構成を行い,患者のQOL向上に貢献できた.