日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
口唇口蓋裂術後に補綴治療による審美的改善を目指した一症例
畠山 航
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2023 年 15 巻 1 号 p. 125-128

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抄録

症例の概要:患者は21歳女性.前歯部審美障害を主訴に来院した.出生時から片側唇顎口蓋裂を認め,これまで口唇形成術,顎裂骨移植術,矯正歯科治療の既往がある.上顎前歯部に対し,ポーセレンラミネートベニアおよびオールセラミッククラウンを用いた補綴治療を行った.

考察:治療開始に先立ち,診断用ワックスアップを行い,目指す補綴治療のゴールを患者および担当歯科技工士と共有することにより患者満足度の高い補綴治療を行うことができたと考える.

結論:最終補綴装置装着後3年の口腔内は,経過良好である.ポーセレンラミネートベニアおよびオールセラミッククラウンを用いることにより低侵襲で審美的に良好な結果を得ることができた.

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© 2023 公益社団法人日本補綴歯科学会
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