2023 年 15 巻 1 号 p. 89-92
症例の概要:患者は20歳女性.上顎臼歯欠損による咀嚼不良と側切歯矮小歯による審美不良を主訴に来院した.低侵襲な治療による歯質削除量の減少と咬頭嵌合位の温存を図るため,ポーセレンラミネートベニアとジルコニアをフレームワークとした接着ブリッジによる治療を行った.
考察:診断用ワックスパターンを参考に,適切な補綴設計,支台歯形成,接着操作そして材料選択を行ったことにより,長期的に安定した補綴処置が可能となったと推察される.
結論:ポーセレンラミネートベニアと接着ブリッジを適用することにより,長期的に安定した審美性の改善と咀嚼機能の回復が可能であることが示唆された.