日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
デジタル技術を応用しインプラント補綴を行った一症例
徳江 藍
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2023 年 15 巻 2 号 p. 239-242

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抄録

症例の概要:63歳男性.咀嚼困難を主訴に来院した.上顎は左側臼歯部に,下顎は右側臼歯部に残根が認められた.患者は口蓋を被覆しない補綴装置で,かつ咀嚼機能の向上を強く希望したため,上顎に4つのロケーターアタッチメントを設置したインプラントオーバーデンチャーと下顎にはインプラント支台によるモノリシックジルコニアブリッジを装着した.

考察:本症例は,インプラントの診断,埋入から技工操作のほとんどをデジタル技術を利用して行った.フレームワークの適合性は非常に良好であり,精巧なCAD/CAM加工に寄るところが大きいと考える.

結論:装着後約4年経過するが,インプラント,義歯ともに異常は認められず,十分な患者満足を得た.

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© 2023 公益社団法人日本補綴歯科学会
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