2023 年 15 巻 2 号 p. 247-250
症例の概要:45歳の女性.二次齲蝕および補綴装置脱離による咀嚼困難・審美障害を主訴に来院した.上顎補綴装置除去後は暫間義歯を装着した.保存困難な9本の残存歯は抜歯した.インプラント埋入と同時に暫間インプラントを使用した暫間補綴装置を使用した.1|1 はRoot Submergence Techniqueを応用し保存した.暫間補綴装置で口腔機能・審美性に問題ないことを確認後,最終補綴装置を装着した.
考察:1|1 を保存したことにより歯槽骨の吸収は少なく,現在もポンティック部の顎堤は良好に経過していると考える.
結論:暫間インプラントによる暫間補綴装置を適切に利用することにより口腔機能・審美性を確保して最終補綴に移行することは患者のQOLの改善に寄与した.