2023 年 15 巻 2 号 p. 251-254
症例の概要:48歳の男性.上顎前歯の仮歯が取れて気になるという主訴で来院した.睡眠時無呼吸症候群の疑いで,医科に紹介し閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断.患者は口腔内装置による治療を希望し,下顎前方保持装置を装着した.
考察:本症例では口腔内装置を製作したが,3D-CTで気道容積が改善しなかった.その後,口腔筋機能療法と患者教育を行うことで,症状は改善した.
結論:下顎前方保持装置で気道形態が改善しない閉塞性睡眠時無呼吸症例においては,下顎前方保持装置と口腔筋機能療法,生活習慣の見直しと患者教育,定期的なメインテナンスが有効であった.