2023 年 15 巻 2 号 p. 255-258
症例の概要:患者は21歳の女性.上顎右側中切歯の変色による審美障害を主訴に来院した.当該部位は,歯根内部吸収と診断し,抜歯後にジルコニア接着ブリッジによる補綴処置を行うこととした.
考察:機械的強度に優れるジルコニアを接着ブリッジのフレームワークに用い,レジン系装着材料で確実に接着を行うことで,良好な長期経過を得ることができたと考えられる.
結論:ジルコニアセラミックスは機械的強度と審美性に優れた材料であるため,接着ブリッジのフレームワークとして臨床応用可能であり,低侵襲で,長期的に安定した補綴処置を行うことができた.