日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
Print ISSN : 1883-4426
ISSN-L : 1883-4426
専門医症例報告
高度な顎堤吸収を伴う下顎無歯顎患者にインプラントオーバーデンチャーを適応した症例
大澤 淡紅子
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 15 巻 3 号 p. 373-376

詳細
抄録

症例の概要:患者は71歳男性.義歯を装着するだけで痛みがあり咀嚼困難を主訴に来院した.下顎両側臼歯部は顎堤吸収が著しく,義歯の維持,安定が得られていなかった.旧義歯に多くの問題があったためまず治療用義歯を製作し,更なる機能向上のために下顎にインプラントオーバーデンチャーを装着した.

考察:下顎の顎堤吸収が著しい症例に2本のインプラントを埋入し,オーバーデンチャーを装着することで義歯の動きを制御することができた.これにより義歯が安定し,患者満足度の向上につながったと考えられる.

結論:下顎の高度顎堤吸収症例に対してインプラントオーバーデンチャーを用いることで良好な治療結果を得た.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人日本補綴歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top