2024 年 16 巻 1 号 p. 143-146
症例の概要:63歳男性.歯冠の形態や色調に対する不満を主訴に来院した.ブラキシズムの自覚があり,全顎的に著しい咬耗を認めた.全顎的プロビジョナルレストレーションを装着し,約1年間かけて咬合調整や形態調整を行った.Computer-aided design (CAD)を用いて,プロビジョナルレストレーションの形態を正確に再現した最終補綴装置を作製した.
考察:長期間の調整により確立したプロビジョナルレストレーションの形態をCADの利用によって最終補綴装置に再現したことでquality of lifeの向上を得た機能的な補綴歯科治療が達成できた.
結論:著しい咬耗により咬合高径が低下した患者に対して,咬合挙上を伴う咬合再構成により,審美障害が改善し,良好な治療経過を得た.