2024 年 16 巻 1 号 p. 171-174
症例の概要:47歳女性,咀嚼困難,開口困難,審美不良を主訴に来院した.診察,検査の結果,低位咬合および反対咬合による咀嚼障害と開口障害が認められた.咬合再構成を図った後,最終補綴装置を装着した.
考察:スタビリゼーションアプライアンスを用いることで,最終補綴装置と同様の咬合高径で違和感が生じるか事前に確認できた.また,得られた顎位をチェックバイトで採得し,プロビジョナルレストレーションにて咬合とアンテリアルガイダンスを再現し,最終補綴装置の咬合関係とした.
結論:スタビリゼーションアプライアンスを用いて顎位を決定し,咬合再構成を行い,最終補綴装置を製作し,審美障害,咀嚼機能が改善した.