2024 年 16 巻 1 号 p. 91-94
症例の概要:79歳女性.前臼歯部欠損による審美障害,咀嚼障害,発音障害を主訴に来院した.金属アレルギーが疑われたため,アレルギー検査を行い,診断後,治療用義歯を製作し,咬合を安定させた.続いて保存困難歯の抜歯,前歯部補綴ののち,上下顎の最終義歯の再製作を行った.
考察:金属アレルギーが疑われる患者に対してアレルギー検査およびラバーダム防湿下での補綴装置除去を行うことで術中のアレルギー症状を最小限にすることにより,QoL(Quality of Life)を高めることができた.
結論:金属アレルギー患者に対し,検査後に全顎的補綴修復を行うことで審美性の回復および咀嚼能力と発音の改善を認め,その結果,患者の口腔関連QoLが向上した.