日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
著しい咬耗による咬合低下に対して部分床義歯を用いて咬合再建を行った症例
村島 直道
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2024 年 16 巻 4 号 p. 413-416

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抄録

症例の概要:74歳の男性.上下顎臼歯部欠損による咀嚼困難を主訴として来院した.前歯部には著しい咬耗が認められ,低位咬合を呈していた.下顎にオクルーザルアプライアンスを装着し,咬合挙上および下顎位の修正後に,上顎には磁性アタッチメントを用いたオーバーデンチャー,下顎には部分床義歯を装着した.

考察:上顎は患者の使用している義歯を修正し,下顎にはオクルーザルアプライアンスを装着することにより,下顎位を修正し,咬合支持を回復したことが良好な治療経過につながったと考えられる.

結論:本症例において,オクルーザルアプライアンスを用いた咬合挙上と下顎位の修正により,咀嚼機能が回復される可能性が示された.

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