2025 年 17 巻 3 号 p. 136-141
高齢者は身体的・精神的・社会的な能力が低下し,経口摂取量が減少して低栄養に陥りやすい.サルコペニアやフレイルという疾患概念も注目され,高齢者ではがんなどさまざまな疾患の予後不良因子になる.今後は,これらのリスクを併せ持つ高齢者人口の減少と,患者個々の状態に応じた適切な栄養治療が必要である.「口から食べる」ことは最も重要なMedical Nutrition Therapyであり,患者の心の支えにもなる.そのためにも健康な歯と口腔機能の維持は重要で,歯科を含む多職種連携の下で栄養治療を行う必要がある.今後,日本補綴歯科学会と日本栄養治療学会が専門的知識を共有し,特に高齢者の「口から食べる」ことに貢献できることを期待したい.