日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第133回学術大会/イブニングセッション4 「ここを伝えて欲しい!部分床義歯製作における歯科技工士への情報共有の勘所」
部分床義歯治療を成功に導く歯科医師-歯科技工士間の情報共有
和田 淳一郎
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2025 年 17 巻 4 号 p. 214-220

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抄録

 部分床義歯で機能回復を図る際,「義歯の安定」は必須条件である.義歯の安定は,①支台歯の選択,②支台装置をはじめとする構成要素の選択,③義歯床の外形,といった,同一歯列内におけるいわば静的要素と,④対向関係,⑤患者の咬合力といった動的要素に影響される.前者は義歯設計そのものであり,歯科医師によって決定され,歯科技工士に伝えるべき情報である.しかし,適切に義歯設計を行ったとしても,歯科医師と歯科技工士の情報共有が不足すれば,完成義歯は機能不全に陥りかねない.本稿では,「同一歯列内における静的要素」に焦点を絞り,適切な義歯を製作するために歯科医師から歯科技工士に伝えるべき情報について議論したい.

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