2025 年 17 巻 4 号 p. 227-232
ランダム化比較試験(RCT)は単一の研究としてエビデンスレベルが最も高いとされる.しかし,RCTは大規模かつ長期的な実施が困難であり,研究参加者の代表性にも限界がある.一方,近年の疫学理論の発展と大規模データの蓄積により,観察研究に基づくエビデンスの活用が注目されている.RCTと観察研究はそれぞれ利点と限界があり,両者の特性を理解し研究を計画・実施することが重要である.本稿では,大規模データを用いた歯科領域の観察研究を紹介しながら,観察研究の質を高めるポイントを述べる.