2026 年 18 巻 3 号 p. 256-261
歯を失った患者にとってインプラントは有効な治療法だが,骨量が不足する患者に対する骨再生治療のゴールドスタンダードとされる自家骨移植は患者への侵襲が大きい.そのようななかで細胞と骨補塡材の組み合わせによる顎骨再生治療法は,次世代の骨再生治療法として期待されている.さまざまな組織由来の細胞を用いた骨再生研究が広く行われているなかで,我々は顎骨骨髄由来間葉系間質細胞の自家移植による顎骨再生治療法の開発を目指している.本論文では細胞の採取から移植体(骨再生剤)の製作まで一連の治療の流れを想定して行ってきた研究の結果を示すとともに,歯科領域における骨再生医療の現状について理解を深める機会を提供したい.