抄録
症例の概要:患者は59歳女性.下顎両側遊離端義歯の破損による咀嚼障害を主訴に来院した.応急処置後に上顎前歯部ブリッジが脱落し,下顎義歯沈下による咬合支持不足によるわずかな咬合低下を認めたため全顎的な補綴治療を行った.その後1本の喪失歯はあったものの現在まで6年経過するが良好な状態が保たれている.
考察:臼歯部の咬合支持が脆弱な歯列に対し,積極的な補綴治療による咬合再建を行ったことが咬合崩壊を防いだものと考えられる.
結論:アイヒナー分類B2症例に対し,主として部分床義歯を用いた機能的および審美的回復を図ったところ,良好な治療結果が得られた.