日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
QOL向上を求めコーヌステレスコープ義歯からインプラントに移行した症例
小池 秀行
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2011 年 3 巻 2 号 p. 178-181

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抄録
症例の概要:患者は59歳の女性.下顎右側コーヌステレスコープ義歯の不使用により,右側臼歯部の咬合支持を喪失した状態で来院した.小矯正を併用して咬合平面を是正しつつ,インプラントを用いた咬合の再構成に臨み,QOL(quality of life)の向上を図った.
考察:理想的な最終補綴を見据えた咬合平面を事前に決定し,それに合わせて随時プロビジョナルレストレーションから最終補綴へと移行したことで,安定した違和感の少ない口腔内環境を得ることができたと考える.
結論:片側性の臼歯部咬合支持の喪失症例に対して,咬合平面の是正を行い,インプラント支台の固定性の補綴装置を用いたことは,QOLの向上に有効であった.
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© 2011 社団法人日本補綴歯科学会
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