抄録
症例の概要:患者は50 歳女性,上顎義歯不適合による咀嚼困難を主訴に来院した.全顎的な歯周疾患と咀嚼時の義歯の動揺が認められ,パラファンクションの存在も疑われた.ミリングテクニックを用いた部分床義歯により補綴処置を行った結果,機能的にも審美的にも患者の高い満足を得ることでき,装着3年7カ月後に1|が抜根となった他は良好に経過している.
考察:リジッドサポートの概念に基づく設計により,義歯の支持能力が増強され,過大な咬合力にも対応できたと考えられた.
結論:アイヒナー分類B3症例に対し,リジッドサポートの概念に基づくミリングテクニックを用いた部分床義歯にて補綴処置を行うことにより,良好な予後が得られた.