日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
上顎前歯の先天性欠損に対し矯正治療およびインプラント治療を行った症例
牧野 路子
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2013 年 5 巻 4 号 p. 448-451

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抄録
症例の概要:患者は26歳,女性.上顎左側側切歯の先天性欠損と上顎正中離開による審美不良を主訴として来院した.全顎的矯正治療を行い,上顎正中部,上顎左側犬歯と上顎左側第一小臼歯の歯間空隙を閉鎖した.上顎左側側切歯相当部にインプラントを支台とした陶材焼付前装冠にて補綴治療を行った.最終補綴を装着後4年経過したが,上部構造の破折や脱離もなく良好に経過している.
考察:唇側の歯槽骨は様々な要因で骨吸収する可能性が考えられるため,今後さらに経過を観察していく必要がある.
結論:上顎側切歯の先天性欠損症例に対し,インプラント補綴治療により審美性および機能を回復することが可能であることが示された.
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© 2013 社団法人日本補綴歯科学会
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