抄録
歯根破折は歯の予後を著しく悪化させる大きな問題である.この歯根破折を防止する対策を考える上で支台築造法に注目し,文献的考察を試みた.臨床研究から抽出された14論文のデータを用いて,支台築造体の種類とその経過についてのメタアナリシスを行い,レジンコア(ファイバーポスト,既製メタルポスト)の歯根破折の発生率は,ポストなしおよびメタルコアと比べて低いことが明らかとなった.基礎研究論文から,長いポスト孔の形成および既製ポストに合わせた歯質削除は歯根破折抵抗性を向上させないこと,また接着性レジンセメントの使用とフェルールの付与は歯根破折抵抗試験におけるポスト長の役割を減じること等の知見が得られた.