日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
インプラントを用いて咬合支持を回復した両側遊離端欠損症例
松永 興昌
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2014 年 6 巻 3 号 p. 321-324

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抄録
症例の概要:初診時54歳の男性.下顎右側臼歯部ブリッジの違和感と左側臼歯部欠損による咀嚼障害を主訴に来院した.下顎右側臼歯部ブリッジ予後不良と診断され,ブリッジを除去し,ブリッジの支台歯を抜歯したため両側遊離端欠損となり咬合支持を考慮してインプラント補綴治療を行った.
考察:インプラント支台による固定性補綴の咬合支持は,良好な咀嚼機能回復が行うことができた.最終補綴物装着から現在3年以上が経過しているが,約4カ月毎のメンテナンスと口腔衛生指導を継続していることでインプラント部と残存歯を経年的に維持できることが示された.
結論:適切なインプラントの位置と上部構造の設計,補綴物装着後のメンテナンスは,可撤性の両側遊離端義歯に比べ咀嚼機能の良好な回復と有効な咬合支持を獲得できることが示された.
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© 2014 社団法人日本補綴歯科学会
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