抄録
症例の概要:患者は74歳男性で,下顎骨半側切除後の咀嚼困難を主訴に来院した.下顎の健側の咬合支持歯は重度歯周病で保存が困難な状態であり,佐藤ら(1989)の咀嚼スコアは5(100点満点中)と低い値を示した.そこで,下顎の健側に4本のインプラントを埋入してバーアタッチメントで強固に連結し,インプラントオーバーデンチャーを装着した.
考察:補綴装置装着後,咀嚼スコアは60を示し,咀嚼機能は著明に改善した.これはインプラントによって健側に強固な咬合支持が確立したためと考えられる.
結論:下顎骨半側切除後の咀嚼障害をインプラントオーバーデンチャーを装着することにより回復できた.